三要: 松腰
腰によって主宰する⇒“命意源頭在腰隙”
という要求を満たすためには松腰でなければなりません。
松腰となる為には、“尾闾中正=尾闾が收まっている"=立身中正安静"でなければなりません。太極拳の身法は中正が基礎となっているのです。
身長の45%の長さがあると言われている脊椎は、S字形の生理曲線を描いています。
これを、“頂頭懸=顶头悬”と“尾闾を收める”ことにより、脊柱骨を上下に松開させます。
※S字が消える。
脊椎をストレッチさせることによって体質強化が図れます⇒脊椎の柔軟性が保たれ、老化(脊椎の狭小化)のプロセスを遅らせることができます⇒「背骨が、あなたの年齢を語る」⇒byハタ・ヨガ
そして、頭から緩やかに脊椎を下方向に伸ばしていくことによって重心が低くなり、下半身の安定感も増します。
練習時、"腰带=腰で動く"ということを忘れないように。
例えば、足を前に出す時の爪先にさえも腰の主宰による力が反映されなければならないのです。
この要求(腰帯)を満たすためには、腰の放松(力が抜けて萎えていてはならない=意識が通って立腰になっている)が不可欠です。
もし腰が強張っていると自然な協調一致が得られなくなるので、手と足それぞれをバタつかせながら動かさざるおえない状況(体操)となり、太極拳の特色でもある"一動無有不動=一箇所が動き始めると同時に全身全てが動き始める"=“整体運動”とはならなくなります。