≪太極拳秘境≫
陳式、和式の「白鵞亮翅」~と、練習方法。
(陳式)
主要な攻防は二種類あります。
一つ目は、相手が打ってきたのを防いで~膝蹴り⇒分手堤膝
二つ目は、上に上げ、下に押さえ、一歩進んで肩で靠する⇒分手肩靠
(和式)
和式の特徴は、円走(手も足も円を描きながら動く)
相手が打ってきたら、その力に従い弧を描きながら従い~化して発。
三種類の発が可能です。
年月の経過とともに、どのように太極拳を伝えていったらよいのか?
(陳式)
太極拳の歴史をみると、波がある。
ピーク時⇒練拳人が多い=レベルが高い
低調期⇒練拳人が少ない=レベルが低い
伝わる伝わらないは、套路は問題にならない。套路は一日でも作れるし、、、
大切なのは練功法。どのようにしたら熟練出来るのか。
練功とは、規範を学ぶことであって、技を学ぶのではない。規範の精度が上がるに従って自然に熟練してくる。千回万回繰り返すと、功は巧(技)の域にたっする。
老師によって得意技が異なるのは、練功を通して手に入れた巧だから。
【練習の基本】
太極拳は基本が大切です。早朝の公園で高齢者が行っている太極拳は動作規格は二の次になっています。これは、指導者が正しい拳の基本を身につけていないことが原因です。
(楊式)
俗説で、「太極十年不出門」と言われていますが、、、この言葉に対して間違った解釈がされています。
緩慢、連貫柔和な太極拳の動きを見ると、一見、誰にでも出来る簡単な運動だと思われがちですが、
実際は、腰功、腿功、旋転、バランス、跳躍などを要求されるので、充分に身体を鍛えなければなりません。筋力があればあるほど、動作が豊かになります。
(陳式)
丹田を核とし成しています。「一動全動、節節貫穿、一気貫通」という運動体系。
(呉式)
連貫で大切なのは、動作と動作の間を感覚(意識)が繋げているということ。
相手の力を詠めなければ、相手の力を受け止めて、その力を化(無)することは出来ない。
(孫式)
「快打慢、慢打遅」を研究しています。
放松していれば、一番早く動けます⇒「最快就是放松」
(和式)
拳の三原則
①スムーズで勢いがある。
②自然にゆったりとしている。
③柔中求剛
(武式)
功夫⇒時間:全ての劲は、放松から生産される⇒発力は一瞬。
【訓練方法】
(楊式)
最も重要な練習には、動態・静態という方法があります。
動態⇒套路の中にある動作の一つを選んでの重複練習⇒単式練習
静態⇒よく見かけるのは、開立歩から起勢を利用したもの。
この目的は、静かな状態の下で自分自身の感覚を研ぎ澄ます為。
関節、心、呼吸を整ます⇒松沈が大切。
それから身法。
立身中正か?含胸~背中は抜になっているか?両腕は円いか?膝関節は爪先を超えていないか?
体が整えられてくると、身体には松であると同時に膨満した感覚が生まれてきます。
こういった練習に時間を費やしていくと脚力がつき⇒「下盘穏固、上盘軽灵=下半身が安定して、上半身の動きが活発になる」となります。
身体が放松すると、精神は研ぎ澄まされます。
動作に呼吸が合ってくると、自然に気沈丹田となります⇒内外結合⇒内外相合。
(武式)
時間を費やした練功がないと、功夫は得られない。
爆力の練習=基本功。これが足りないと得られません。
大竿練習は内劲と腕の力を増強させます⇒自在に使えるようになる=整体混元。
基本の動作⇒磞、挑、合、按
(和式)
同じ時間に、同じ動作を百回以上~を百日積み重ねる練習を集中して行う。
短期間ではあっても、老師(良い老師は必需)からのアドバイスに従って正しい形と用法を繰り返すことで内劲が生じてくる⇒内外結合。体力もつきます。
【初心者】
(楊式)
初心者は、まず、套路を覚える。
(陳式)
動作をきちんと把握する。要求(身型など)を理解する。目的(用法)を知る。
(武式)
王宗岳、武禹襄、郝為真などが著しているように、拳理に照らし合わせた練習⇒守る規範。
(呉式)
注意深く真面目に苦練を積む⇒規範に厳しく。
【まとめ】
太極拳の運動規律に則った練功を積み重ねていけば、功夫は現れてくる。
基本功は地味ですが、役に立ちます。
練習を積み重ねるに従って、自分の内側から、次から次へと新しい感覚が生まれてきます。
太極拳は一生楽しめる運動です。