「天気予報で予想していた35度以上あるよね~」
と、口走ってしまうくらいに、今日も厳しい暑さの北京でした。
そんな暑さの中、最後の買い出し~
ホテルから地下鉄駅に向かう途中、買ってきたばかりらしい野菜を抱えたオバさんとすれ違い~
近くに食料品の買い出しをできるところがあるのかも。。。と、後を追いかけて質問。
「その野菜、どこで買ったんですか?」
「あそこの道を渡って~真っ直ぐのところ。」
「ん?道を渡って、右に行くの?(突き当りは電車の高架下で、何もなかったような~」
「道を渡ったら、そのまま真っ直ぐよ」
で、行ってみたら~道を渡ったところに「駐車場」の看板があり、その奥の方に青空市場がありました。
市場の野菜はスーパーより安くて新鮮。今度から、野菜果物はここに買い出しに来よう~♪
北京最終日恒例~飛行場まで送ってくれる運転手さんと昼食。
調整中の私をよそに、運転手さんはモリモリパクパク。
この2.5倍の量を食べていました。(T_T)...
で、食事中に、、、
「昨日マッサージに行ったら、≪上火≫って言われた」
「私も≪上火≫していて、喉全体が痛い~」
って、中国では当たり前の会話なんだとシミジミ。
で、お他所から、分かりやすい内容の
≪上火≫に関する文章を~
中国では、良く「上火」という言い方をします。「上火」とは
一体どういう意味でしょう。
実は、これは、中医学の言葉です。
中医では、人の体に目に見えない「火」が存在すると認識しています。
この「火」は我々が普段見ている、ぼうぼうと燃え盛っている火とは違いますが、火と同じ幾つかの特性を持っています。
例えば、体を温めたり(温煦)、エネルギー(力)をつけたりします。
生存する為のエネルギーを提供して、生命活動のプロセスを推進するなどの働きの有る「火」を、中医学では「命門の火」と称します。もし、体内の「火」がうまく制約と調節されなくなり、体表や頭部に蔓延すると、身体をいため、生理機能が乱れてしまいます。この場合は、病理的な「火」となります。
中医学では、「火」という文字を利用し、身体にある熱性の症状を形容します。さらに、病理的な「火」を大きく、「虚火」と「実火」に分類しています。
≪心火≫
中医では、心を君主の官と例えます。これは、体の主宰という意味です。
心火は全身を温める主な熱量の源です。然し、これが旺盛すぎると、心煩不眠、口内炎などになり易く、小便の色は黄色くなります。ちなみに、この場合は、中医では、良く黄連や蓮子芯などの生薬を使い、清心瀉火します。
≪肝火≫
中国の古来の言葉に、「暴怒傷肝、五志化火」という言い方があります。
この意味は、激怒すると肝を傷つけ、五志(怒・喜・思・悲・驚)は皆火に変るということです。
もし鬱々として楽しむことが出来ず、すぐに怒鳴ったりしていると肝鬱気滞を引き起こし、肝火となります。
肝火は頭面部に上がりやすいので、頭痛・眩暈・口苦咽乾・胸悶脇痛などの症状が見えてきます、中医では、これを「肝火上炎」といい、良く竜胆草や夏枯草等の生薬で治療します。
≪胃火≫
胃火は、多くの場合は、飲食の不摂生によるものです。
例えば、酒の飲み過ぎ、油物や辛い物等の食べ過ぎで、「食積」となり、熱を生じ、「火」にります。
中医では、こういうことを「胃火灼盛」と言います。
主な症状は、胃部の灼痛、口乾・口臭・腹痛便秘・歯茎の腫痛など。山楂や生石膏、鉄樹葉等の生薬で瀉胃清火します。
≪肺火≫
気候の突然の変化で体がそれに応じられない、或は、労倦で体内の陰液(有用な水分)を消耗し過ぎる等が原因となって肺火を引き起こします。年配者に多く見られます。
主な症状は、呼吸が粗い、或は高熱・煩渇・黄色い粘々する痰を吐く、酷い場合は痰の中に血を帯びる。
黄芩や桑白皮、甘草などを用いて、肺火を清します。
以上は良く見られる4種類の「上火」を紹介しました。
一般的に、「上火」は「実火」を指す場合が多いです。
今回は、「虚火」を紹介したいと思いますが、その前に「実火」と「虚火」の違いを説明しておきましょう。
「実火」とは、体が丈夫で~陽熱の邪気が体へ侵入して体内で盛んになる証候です⇒急性が多い。
「実火」に対して「虚火」は邪気の侵入ではなく、体内の陰液がある程度虧損(「陰虚」と言います)された為、相対的に内熱が発生する証候です。
いわゆる、「陰虚生内熱(火)」。
これは、「虚熱」とも言い、たいてい、慢性的な経過を示します。良く見られる症状は、両頬が赤い、体が痩せる、潮熱(午後の微熱)盗汗(寝汗)、顔や手足のほてり、咽喉の乾き、舌が赤くて下苔が少ない、脈が細数。
中医では、「虚火」の治療には、清虚熱薬を良く使います。
例⇒青蒿、地骨皮等があります。地骨皮⇒枸杞の樹の根皮です。
中国医学、面白いです。