かな~り古い映像。。。
李徳印老師による「太極拳の基本、規格」の紹介。。。
先ずは、身型から。
太極拳の姿勢は端正、自然で伸びやかのものでなければなりません。
太極拳理論では、立身中正が要求されています。
頭は頂となるように、肩は自然に下に沈んでいます。胸は少し含んで。
膝を曲げて、跨を落とす⇒椅子に腰かけているような状態⇒お尻が突き出たりしない⇒臀部は収めて、腰を立てて~立身中正が習慣となるように気を付けてください。
前屈みにならない、後ろにのけぞらない~これが、太極拳の基本となる身型です。
時によって、身体が前屈みになったり斜めになったりする動作もありますが、基本的は中正です。
手型
太極拳の重要な手型は三種。
拳⇒四本の指を折り曲げ~親指は人差し指&中指を抑える。
掌⇒五本の指の間には隙間を~指は微かに曲げ、掌心は微かに窪(含)ませる。※虎口は丸く開く。
鈎⇒五本の指は自然に伸ばして、何かを抓むような形。手首は曲げて、指先は下向き。
歩型
弓歩⇒前脚膝は曲げる(弓)~※膝は爪先を超えない。後ろ脚は自然に伸ばす~※爪先外側に開いている⇒※両足の間には距離を開ける~一直線にならない。
虚歩⇒後ろ脚の膝を曲げて座る~※爪先は開いて⇒体重の殆どは後ろ足にあります。前足は踵を上げて爪先を軽く地面に着ける、もしくは爪先を上げて踵を着地~※前足は緩み湾曲があるように。
扑歩⇒一方の脚を曲げて完全に座る~爪先は開く。一方の脚は真っ直ぐに伸ばす。両足裏は完全着地。
独立歩⇒片足で自然に安定して立ち~一方の脚は膝を曲げて上げる(前or体側)⇒爪先は自然に下を向く。
開立歩⇒両足で自然に立つ。両足は、肩と同じ幅(内側)で平行に開く。
馬歩⇒両足を平行に開き、膝を曲げて半蹲。両足の距離は2~3足。
小開立歩⇒両足を平行に開き、膝を曲げて蹲。肩半分の幅。
掌(腕)法
太極拳の手法は沢山ありますが中でも重要なものを。。。抱掌、分掌、交挿抱掌、左右分掌、上下抱、前後分~
推掌⇒掌を右側上に~肘を曲げて、耳側から前に押し出す。もしくは、腰から前に~胸から推し出す。
推掌は、押し出す手と、もう一方の手との協調バランス(八面支)が大切です。
例えば、搂膝拗歩。膝を払う手~推す手。下の手は前膝を払う~に協調して推していく。
搂で、相手の攻撃を防いでから推していく。
このような動作も、、、
右に回りながら~前の手を翻しながら相手の攻撃を上に逸らしてから、もう一方の手で推していく。
左手を上げて~右手で押していく。
棚、履、挤、按
これは、太極拳の中でも大切な一連の動作。太極拳の基本となる四手です。
棚⇒前に出して防御する、棚で相手の攻撃を抑える。
太極拳、拳法の風格は、快慢相兼、剛柔相成。
棚(前腕外側~掌心は胸に向く)で相手の攻撃を受け~後ろに引き込んで~素早く戻し~発力(挤)で攻撃に転じるとい拳法が表現されています。按も同じように、攻めてきた相手の力を失くし(体を後ろに引いて相手の重心を失わせる=落とす)、攻撃に転じます。
雲手⇒両手を交差させながら胸前で円を描く。
挿掌(手)、挑掌(手)、穿掌(手)、、、
挿手⇒上から下に挿していく⇒曲げていた腕が伸び、下もしくは下斜め方向に挿す~力点は指先。
挑手⇒下から上に跳ね上げる。
穿手⇒身体に沿って差し込んでいく⇒指先が力点~身体に沿うように腕が伸びていく方向の延長に指先がある。
金鶏独立⇒独立挑掌。
海底針⇒虚歩挿掌
下勢⇒扑歩になって~前足に沿って穿掌。
攔手⇒手を前に~相手を遮る。
打拳(法)
貫拳⇒弧線を描きながら打つ~右貫拳、左貫拳、双貫拳。
攔拳⇒拳は左側から、異なる方向(下から上前方向)へと打ち出す⇒拳背で相手の攻撃を抑え、力を化す。。、
太極拳の各種手法は、いずれも攻防を行っています。
套路練習をする時、軽松、連環、憩力は軽柔沈穏~柔和。
柔は軟とは異なります。沈柔が維持されなければなりません。
緊張しないように。かといって、萎えた力ではダメです。
柔(放松)重(安定=沈)が必要です⇒太極拳の剛=飽満して展びやか。
歩法
上歩⇒後ろ脚を前足脚(軸脚)を超えて~後ろから前に出し~踵着地。
退歩⇒前脚を後脚(軸脚)を超えて~前から後ろに出して着地。
跟歩⇒後ろ足を半歩前に寄せる~前脚にかからない。
側進歩⇒左に向かって足を開く~両足が平行に連続して横方向に移動。
開歩⇒足を横方向に分け開く⇒起勢の動作。
足を前に出す。爪先を外側に開き、反対の脚は自然に寄せる。
転身搬攔捶⇒身体を回して足を出し~足を出し~弓歩で打っていく。
捻脚⇒踵が軸となって爪先が内側(扣kou)・外側(摆bai or 撇pie)に。
太極拳には色々な歩法がありますが、要求は、軽、灵、平、穏⇒「迈步如猫行=猫のような歩行」
後ろ脚に沈み座り、軽く柔らかく足を出す~足を寄せて、重心を安定させて~軽く足を出す⇒猫の歩行のように。
先ずは、自分の重心の安定(穏定)を⇒脚力が必要です。
こんな風に、浮き上がったりしない~重たく(足を出した途端に重心が移動しながら)足を出さない~足を寄せる時、お尻が突き出たりしないように
腿法
腿は十分にコントロールしなければなりません。膝を上げて、相手を踵で蹴る⇒蹬脚。