北京で太極拳

takeichi3.exblog.jp
ブログトップ | ログイン

五労七傷往后瞧。。。免疫力を高める

≪五労七傷往后瞧≫
後ろを振り返って、五労七傷を取り除く~という効果がある動作です。

昨年の7月に、104歳で羽化登仙(逝去)した全真派「張至順道長」の≪五労七傷往后瞧≫
健身気功≪八段錦≫の中の五労七傷往后瞧とは異なる動きですが、、、
体の捩じりを利用して、帯脈を通す~がメインになっています。

身体を回す時は、急がず~ユックリ。回転幅は個々の体調に応じて~後方では踵を見る。
正面で、僅かに停止。脚は固定~骨格を捩じる⇒帯脈を刺激~帯脈は身体中心の七脈と接している~又、身体を捩じることによって八大経絡の内気を通している。




八段錦~張広徳老師から五日間の個人指導を受けた知識がベースになっていますが、、、
その際、「私は、五労七傷往后瞧(健身気功タイプ)を毎日三千回行って大病を治療した」と語っていました。
免疫力の衰えを防ぐ(増す)のに最適な動作だそうです。

【張広徳老師から講習を受けた時の覚書】
・五労(疲)⇒肝労、心労、脾労、腎労、肺労⇒主不明則十二宮危。
・腕を捻じる時、列缺などの手にある経を意識する。
・腕の開きは雲門(肺の斜め上)を刺激するように。
・頭は出来るだけ大きく大椎を中心に回す⇒マッサージ効果。
⇒大椎穴⇒大腸経・胃経・小腸軽・膀胱経・三焦経・胆経~6つの経絡が督脈と合流する重要なツボ⇒「五労七傷」を予防・治療する効果が得られる。

・手三陽从手走頭、・手三陰从胸走手
・足三陽从頭走手、・足三陰从足走腹
※経絡走向き規律⇒経脈の方向には規律がある。

・動作は、必ず呼吸と合わせて行う⇒肺主気⇒司呼吸⇒朝(向)百脈。
・手を捻じる、首を捻じるを大切に⇒捻じる=マッサージ効果~大腸経の表裏を刺激。


「動作は簡単なのに、理論は複雑」
と述べている、曲黎敏教授(北京中医薬大学)の解説を改めて。。。



五労(疲労)
①久視傷血
長く目を使っていると血が傷つきます⇒肝は臓血の主⇒傷目、傷神、傷血。
この動作では、見るということが大切です。

②長臥傷気
いつもゴロゴロしていて運動不足だと、気の運行を妨げます⇒肺は気の主。
最近の人は夜更かし傾向にありますが、、、ある人が尋ねてきました。
「夜寝なくても、昼間に寝ていれば大丈夫?」
これはとても身体に体に悪いことです。一日の内には陰陽があります。昼間は陽、夜は陰。
中医では「天人合一」ということを大切にしています。天地の気が変化していく時には私たちもそれに従わねばなりません。天地が目覚める時=陽の気が活動を始める⇒私たちも活動を始める=天地合一な生活となります。もし、夜に眠らない=天地が収まっている時に活動していたり、天地が起きている時に眠っていたり⇒天地のリズムに逆らった生活は身体を傷めます。

③長座傷肉
脾主肌肉⇒肉を傷めると脾臓も傷みます。
ずっと座ったきりで動かずにいると脾臓にも悪影響を及ぼします。「調理脾胃須単挙」でも語りましたが、運動不足が続くと筋肉が衰えて力が失われていきます⇒湿気が生じるようになり、脾胃に疾患が生じ易くなります。

④久立傷骨
長く立ち続けていると骨を傷めます。骨の痛みは腎に悪影響を及ぼします。
腎は思考にも深く関わっています。腎の活動が衰えると脳に栄養が行き渡らず精神疲労を誘発します。

⑤久行傷筋
長時間歩き続けたりすると筋を傷めます。普段は運動しないのに、いきなり5kmも走ったり~は筋肉を傷めます。筋肉の主はどの臓器でしょうか?⇒≪肝主筋≫=肝臓を傷めます。

五労⇒五臓(心、肝、脾、肺、腎)の傷みを指します。
≪五労七傷往后瞧≫の動作ので、「後ろを見る」~には五臓を整える効果があります。
頸椎の鍛錬になるという人もいます。そして、腕を後ろに捻じる時、背中は自然に挟脊となります。この挟脊運動は、背骨と膀胱経の鍛錬になります。

≪七傷≫とは?
①太飽傷脾
食べ過ぎは脾胃を傷めます。

②大怒気逆傷肝
いつも怒っていると肝臓を傷めます。

①憂愁思慮傷心
考え過ぎは心神を傷つけます。

③長座湿地傷腎
長い時間、水の中に坐っている~という意味ではありません。
ずっと座ったままでいると臀部が汗ばんでくる状態⇒運動せず座りっぱなしの生活は腎を傷めます。

④過食冷飲傷肺
冷たい物を飲み過ぎると肺を傷める。
現在の生活の中では多くの冷飲み物があります。特に青少年たちは冷飲料を飲むことが多くなっていますが、冷たいものを飲み過ぎると肺を傷めます。肺が傷むと咳など喉の病気が出てくる⇒同時に胃も傷める⇒胃寒になると、鬱病を発症しやすくなります⇒黄帝内経には、「胃寒は人を鬱傾向にする。人は薄暗い環境を好むようになる」書かれています。
症状が重くなると、人と接触するのを恐れるように~鬱状態が深刻になると腎を傷つけます。腎が傷つくと鬱が更に酷くなり、幻聴や幻視を引き起こし、自ら命を断つ~というような事態もあり得ます。
ですから、冷たい飲み物を摂りすぎないよう(胃寒にならぬよう)に気をつけてください。
腕を捻じり開く時には胸も開きます(力を加えて捻じります)⇒肺(気)の活動を高めます。

⑤憂愁思慮傷心
あれこれ~考え過ぎは心神を傷つけます。

⑥風雨寒暑傷形
例えば、若い女の子たちがお洒落の為、冬だというのに長いズボンを履かずにミニスカートとブーツで過ごしたりすると身体や関節を傷めます。

⑦恐惧不節傷志
中医では、「恐傷腎」と言います。
西洋では、「楽しさが増すと、免疫力も上がる」という言い方をします。
その理由は詳しく述べられていませんが、中医的な解釈をすると、、、
楽しいと経絡の通りが良くなる⇒快楽気通⇒経絡の通りが良くなると身体も健康になる⇒消化吸収力が増す⇒腎経も良くなる⇒免疫力が高まり元気になる。
不快楽⇒いつも危惧感がある⇒傷腎⇒免疫力が衰える。
怖い目に遭うと固まってしまう⇒五臓六腑が緊張する⇒気結・気聚という状態⇒腎経と腎気に損傷。

※七傷⇒喜、怒、悲、憂、恐、驚、思の七情の障害を指す。
by takeichi-3 | 2016-02-13 23:52 | 気功:五禽戯・八段錦他 | Comments(0)