★この動画を見た瞬間、北京で形意拳を習っていた王世祥老師の姿が思い浮かびました。
宗維潔老師からの、、、
「形意拳を習いたいなら、私の師爺に~」という紹介から始まった出会い。
北京滞在中、毎日のように通った宣武芸公園。
自分のペースで五行拳を繰り返していると、一日に一回だけ伴走してくれて~
初めのうちは、その腕の動きを真似~それから、上体や下半身との繋がりを見ながら協調を研究するようになり~そのうち、目が養われてきたのか、外見だけではない何かが見える(?)ようになってきたのです。
目が肥えてからの驚き~書籍で見知った武術理論が動いている。
その後、最も印象に残ったのがコレ。
多数の歯車が連動~一気呵成に相手を射止めに行っている。
王世祥(北京の隠棲高手)
1931年、河北省三河县生まれ。2015年5月逝去。
1945年、通臂拳大師張策の弟子王殿元より五行通臂拳を学ぶ。
1951年、形意拳、八卦掌大師駱興武の門下となり形意拳と八卦掌を学び、勤学苦練の後に、その教えを悉く掌握した後も拳の研鑽に励み、駱興武は臨終の前に独立収徒を許した。
常に武術界の友人たちと、互いに技芸を確かめ合って切磋琢磨。
推手、散手、摔跤に精通していた。
天下武術は一家。各家毎に訓練方法は異なるが、高手になると、お互いがお互いの功夫を見極められ、通じ認め合えるようになる⇒手を合わせながら、互いに研究している技を披露~それを基に、又、新しい技撃を工夫する。
師父から伝授された武芸を全て丁寧に取得。それを実践に役立てながら、更なる工夫を加えていく~誰も考え出せなかった攻防を生み出す。習武者本来の楽しみ方。
王世祥は、武術を愛し、真面目で、苦練を厭わず堅持できる~
を見極める為、三年の間は基本を培う練習をさせ、それに適った者になら、門里門外の区別なく誰にでも同じように指導していた。
「私がどんなに良い技術を伝授したとしても、本人の努力がなければ、成すことはできない」
呉式太極拳の劉偉老師も王老師から形意拳&八卦掌の指導を受けていますが、、、
一昨年、王老師が逝去した後に東京で開催された講習会に参加した時、既に、王老師の技術から演化されたものになっているのを感じました。
以前、雑誌中華武術に寄稿された劉偉老師の追悼文の訳⇒
≪王師父との出会い≫