最近、練習参加者に、健康養生的な太極拳を希望している人が現れたので、
手腕、脚等の形状が弧である必要性を改めて。。。
中国中医大学の曲黎敏教授の健身気功の姿勢説明で再確認。
健身気功を学ぶにあたって、私たちは先に姿勢について学ばなければなりません。
「百練不如一站」
正しくない姿勢で数多く套路練習をしても、正しい姿勢で立つということには及ばない。
姿勢が正しくなって、初めて役に立つ。正しい姿勢でなければ役に立たない。
姿勢を正してから気功套路を始める意味は?
春に種を蒔く時、畑を耕さず(準備を怠って)種を蒔いても収穫を得ることが出来ません。
この姿勢を正す(起勢)も同じ。体への準備です。
気功の套路を始める前~起勢の姿勢でが「站直」を求めなければなりません。
站直⇒要は、百会穴と会陰穴が上下で相対し、真っ直ぐになっていること⇒中軸を真っ直ぐにして立つ⇒目には見えないが、内側に真っ直ぐな繋がりが出来ている=立身中正。
同時に、両足は肩幅に広げる。。。何故?
二つのツボに関係しています。
一つ、足裏の真ん中にある、腎臓経の湧泉穴。
荘子は、
「有修為的人呼吸以踵=踵で呼吸する⇒湧泉を活性化させるに転じる?」
という言葉を残していますが、、、
腎経は、人体の精気(先天の気…精気【腎】 →生長、生殖等の生命エネルギー。父母より受け継ぐ)を司っています。
もう一つ、肩にも大切なツボがあります。肩井(胆経)。
下には湧泉、上に肩井。
両足を肩幅に開くことによって、湧泉と肩井が「呼応⇒気血(湧水)がスムーズに上にと向かうことが出来ます。
≪八虚=虚とは空間のあることを意味して、関節のあるところに対応≫の放松は、起勢のキーポイント⇒人体、八つの部分の放松⇒両肘、両腋、両股、両委中(膝後ろ)
肺と心臓に病が表れた時、気は肘部に集まり(滞り)ます。
肘の少海ツボ(肘を曲げて出来る肘窩のしわの内端)⇒この当たりを抓んで動かすと、細い筋が見つかります~とても痛い⇒肺臓、心臓が痛んでいます⇒日常的にマッサージしていると、肺臓、心臓に効きます。
次は、、、肝臓に病が現れた時、気は腋に停滞しています。
日常的に両脇をマッサージすると、肝気の通りをよくすることになります。
脾臓に病が表れた時には、どこに気が滞っているのでしょう?
両股骨軸、、、ですので、股関節を放松させてください。
最後の「両虚」は、腎臓経。。。
「腎如果有病、其気留于国窝(隠れている窪み=膝裏=委中ツボ)」
委中は膀胱経⇒膝を少し曲げて、膝裏を放松。
足から頭部までを貫いている膀胱経~経穴は目、後頭部、背筋、腰の疾患、坐骨神経の知覚・運動障害及び泌尿・生殖器系の疾患の治療に用いられる。
★站桩(タントウ)時には八虚を意識。
股関節を放松⇒脾経、胃経をよくする。
両腋を放松⇒肝経、胆経をよくする。
両肘を放松(墜肘)⇒肺経、心経をよくする。
両膝の放松⇒腎経、膀胱経をよくする。