太極拳の基礎。。。
2019年 02月 23日

ブログ初期の頃、中国語のレベルアップも兼て多くの中国語書籍等を訳していました。
≪李徳印老師の書籍≫
套路技術を高めるための手段である基本功⇒套路には基本功の鍛錬の結果が表れる。基本練習をしないで套路ばかりを増やしていくのは、燃料や整備といったことを考えずに、車を快速で走らせるようなもの。途中で行き詰ってしまい前に進むことができなくなる。何度も正しい動作を求めながらの基本功練習は、その行き着く先がはっきりとは見えない練習でもあるけれど、練習を積み重ねることによって、自分自身の中に上昇していく螺旋のような意識の変化が生まれてくる。
どの本を読んでみても、どんな感覚が生じてくるかは書かれていません。各々が練習を通して自分自身の感覚を研ぎ澄ましていくというこそが重要だからなのでしょう。良い老師に出会ったなら、素直にその老師の言葉に従った練習を続ける。そうすれば、きっと、本に書かれている言葉に血が通い始め体得できるようになります。
《国慶節休暇利用して参加した太極拳学習時、老師による太極拳運動説明に喚起され》
※この頃に、“気=体内に取り込まれた酸素”という概念があれば、理解しやすかったかも~
「神(心)動意生、意動気随、心与意合、気合力合⇒内三合」という言葉を聞き、隣にいた先輩と「神~説明が難しいですよね~」と、眉間に皺を寄せ合っていましたが~「上下相随」⇒これは、外側(肉体=上半身)への要求(=初心者向け)だから分かり易い。
神(心)・意・気~何か、分かり易い説明は?と、探した文章。
東の国の王様が、美しい妃を喜ばせようと~美容に効果のあるライチを贈ろうと思いたちました。そこで、大臣に相談。「王様、ライチとは如何なる物なのですか?」「あの楊貴妃が愛した物らしいが~」大臣や学者が集まって調べた結果、西方の国にあるということが分かりました。そこで、王様は将軍に地図を渡して、ライチを持ち帰るよう伝えます。将軍は、兵隊たちを駆り立てて西へと向かいました。
この順列が、神(心)、意、気、身体になります。神(心)=王様⇒中医では、神=精気=生命活動の源と認識されています。何をしたいか~崇高な発心でなけらばならないという意味で≪神≫を当てはめたのかもしれません。意=大臣(参謀)。神(心)の意図を丹田に落として~どのような行程で気(劲)を運用到達させたらよいのかを指示する。気=(将軍)は、参謀(丹田)の指示に従って身体を駆け巡り、兵隊(身体)を駆使する。
動作において、この順番は崩れません⇒「頭(神=思)~丹田(意⇒気の運用)~肩・肱・手を必ず経過」⇒「(×)頭から直接手は間違い」。
私たちがテーブルの上のリンゴを取ろうとする時、「思考と手を出す」が、一見して同時に行われていると思いがちですが、それは、長年に亘る訓練の結果で習慣化(無意識)しているから⇒肩、肱、を経過せずして手だけが動いている訳ではありません。
太極拳練習の要求である、ゆっくり~は、神⇒意⇒気⇒身体を実現するための訓練方法。レベルが上がるにしたがって、より早く正確に動かすことが出来るようになります⇒訓練指導を受けた兵士でなければ使い物にならない。
身体を動かさない≪静功=タントウ≫が重要なのは、内側の≪動功=気の運用≫に集中する目的があるから。内側の動功が習熟(自然)するにしたがって、内側は≪静≫となり~身体はより活発に≪動≫となれるのです。