王宗岳は、、、
「虚領頂頸」が正しく実現できると一気呵成に「気沈丹田」が形成されるように記していますが、後の太極拳家たちは、分かりやすく「沈肩墜肘」「含胸抜背」など経過で形成される状態も記して正否の手引きとしています。
気沈丹田となるには収腹(腸腰筋)による圓裆形成も必要⇒収腹は、湧泉(土踏まず)を足の甲方向に引き上げることで形成されます⇒提頂(頭を上げる⇒左右玉枕・風池・天柱が喉を引き上げる感じ)~両肩井、両腎兪、両環跳へと意識が下降していく(背中は全面放松~左右を均一に下げることで立如秤準を形成⇒松肩松腰は自然に表れてきます)のに同調して湧泉を引き上げる⇒「肩井と湧泉が呼応」
・玉枕と腎兪は足太陽膀胱経⇒目~後頭部~背中~脚の後部を通って~足へと到る経絡。
・風池・肩井・環跳は足少陽胆経⇒頭部~肩~肋骨~脚の外側~足指へと到る経絡。
※道を整備する(姿勢を整える)ことで、自然に繋がっていく(反応がある)ようです。
開(離)歩を見れば、功夫のレベルが分かる~と言われている理由は、、、
虚領頂頸によって背中を下降していく劲と、湧泉から脛~腹方向に上がっていく劲の合力によって身体に緩みが生じ~軸になる足を意識するだけで腸腰筋の働きにより、もう一方の足は力を加えずとも膝が自然に持ち上がってくる⇒虚領頂頸~気沈丹田を体得していることの証明に。
※頭の位置(姿勢)が悪いと、虚領頂頸~肩井から腎兪へ下降していく劲は体感できません。
※肩井から腎兪へと重心を落としていく時は、身体(軸)の中心へと落としていく⇒軸足に落とそうとすると立身中正による緩みを利用できないので、安定感が劣ってしまう~が体感できます。