太極拳放松の主要ポイントは背中。
広背筋が放松していなければ、手腕も放松しません。
最近、重心移動(定式からの変化等)に際して、都度、先ずは虚領頂頸&広背筋の放松を行いながら動くようにしています⇒結果、杭州での練習時、中国人参加者たちから「有劲儿」という言葉がもらえました。
★虚領頂頸⇒目は前を~耳後ろの翳風(えいふう)で後ろの音を聞くようにすると、比較的正しい位置に収まります。
人体で最も広い面積の筋肉~広背筋⇒脊柱と骨盤後部から上腕骨を繋ぐ筋肉で、肩甲上腕関節において、上腕を内旋、内転、伸展させる筋肉。又、体幹を作る筋肉としても重要⇒広背筋がきちんと機能していれば骨格ポジションも定位置であり他の筋肉も良好となります。
広背筋を放松させると、、、
腰部の弓(外側への張り出し⇒反っていない)&手腕への劲伝達(節節貫穿)が出現します。
広背筋が緊張していると、腰の力が腕へと伝達されません。
★発気にも重要な役割を担っているという広背筋の、その他の働きも。。。
身体を動かす時に大きな役割となる腹圧は、体幹の安定に大きく役立ちます。
その腹圧にも影響を与えています。
人体は基本的に骨格によって支えられていますが、胃や腸などの内臓が入っているいわゆるお腹の部分に関しては、骨格で守られてはいません。それでも中の内臓が潰されずに活動できるのは腹圧のお陰。
内臓(他にも神経や血管もですが)は腹膜と呼ばれるお腹の袋の中に入っています。
そして中の内臓がきちんと働けるスペースを作るために、その袋を膨らませているのが腹圧というわけです。さらに、腹圧によって膨らんだ腹膜を腹筋や背筋で囲むことによって私たちは身体を支えているのです。腹圧が弱くなると、どういうことが起きるでしょうか?
腹圧が弱まるということは、腹膜という袋が萎んでしまうことを意味します。
人間は腹圧と筋肉によって身体を支えているので、腹圧が落ちれば当然、筋肉の負担が増えることになり、いわゆる腰痛の大きな原因となります。さらに、腹圧という袋が萎んでしまうことで内臓が圧迫されるため、当然、その働きも落ちてしまいます。神経や血管も圧迫されるので、血行も阻害され代謝も落ちてしまいます。姿勢的にも、前傾姿勢になるため肩こりなどの原因にもなります。このように、腹圧の低下は身体に対して様々な悪影響を及ぼすのです。
ですから、腹圧低下の予防には正しい姿勢の維持⇒広背筋の働きが不可欠となります。