宗維潔老師の指導、外形の歪み等の修正方法説明は身法基準。「〇〇が出来ていないから、この問題が出現する~」という感じ。参加者たち、時を追うごとに太極拳規律熟語への理解が深まっていきます。
一昨日の「体幹は肩まで」。ブログを見ている人たちの「分かりやすかった」という反応が多くて~「沈肩・含胸≒横隔膜/胴体の内側を上から押さえつける」「提肛≒骨盤底筋/胴体の内側を下から押さえつける」「収腹≒腹横筋/胴体の内側を前から押さえつける」「斂臀≒多裂筋/胴体の内側を後ろから押さえつける」⇒インナーマッスルを整えて、呼吸を身体に巡らせ、自律神経を鎮め安定⇒調身、調気、調心~や、胴体部筋肉と腕脚の連動とかが関連づけられたからでしょうか?
★「太極拳秘境」、規律(身法)の重要性が語られている部分を改めて。
陳式、和式の「白鵞亮翅」~の型と用法説明から~名称は同じでも、動きや使い方は色々あります。
(陳式)主要な攻防は二種類あります。一つ目は、相手が打ってきたのを防いで~膝蹴り⇒分手堤膝。二つ目は、上に上げ、下に押さえ、一歩進んで肩で靠する⇒分手肩靠。
(和式)和式の特徴は、円走(手も足も円を描きながら動く)。相手が打ってきたら、その力に従い弧を描きながら従い~化して発。三種類の発が可能です。
年月の経過とともに、どのように太極拳を伝えていったらよいのか?
(陳式)太極拳の歴史をみると、波がある⇒ピーク時には練拳人が多くレベルが高い。低調期⇒練拳人が少ない=レベルが低い。伝えなければならないのは套路ではない。套路は一日でも作れる~大切なのは練功法。どのようにしたら熟練出来るのか。練功とは、規範を学ぶことであって、巧(理論が伴わない技のみ=うわべ)を学ぶのではない。規範の精度が高まるに従って自然に熟練し、千回万回と繰り返していくうちに功は巧(練習者それぞれの本能と結合した技=風格、絶技)の域に達する。
同じような練習をしていても、型や攻撃方法が老師によって異なるのは、練功を通して手に入れた独自の巧だから。
(陳式)丹田核を形成させ⇒一動全動、節節貫穿、一気貫通という運動体系。
(楊式)連貫で大切なのは、動作と動作の間を感覚(途切れることのない意識)が繋げているということ。
(呉式)相手との接点に力みがなければ、相手の攻撃を受けることなく、その力を化(無)することが出来る。
(孫式)「快打慢、慢打遅」を研究しています。放松していれば、一番早く動けます⇒「最快就是放松」
(和式)拳の三原則⇒①スムーズで勢いがある。②自然にゆったりとしている。③柔中求剛
(武式)功夫⇒時間。整劲(全身協調一致した力)は、放松から生産される⇒発力は一瞬間に作り出される。
太極拳の練習では基本功が大切。早朝の公園などで太極拳を行っている高齢者が身体を壊したりすることがありますが、その原因は、動作規格が間違っているから。太極拳訓練は正しく行わなければなりません。
(楊式)俗説で、「太極十年不出門」と言われていますが、この言葉に対して間違った解釈がされています。動作だけを見ると、緩慢、連貫柔和な太極拳。早朝の公園、家から出てきたての老人たちが準備運動なしで太極拳を始めていますが、ウォーミングアップは必要です。太極拳は武術~なので、その動きに即した準備運動⇒腰功、腿功、旋転、バランス、跳躍⇒柔軟性や脚力を養います。太極拳の桩站(タントウ)は、動態と静態の二種類があります。動態⇒套路の中の一つの動作を何度も繰り返し練習して、内側の感覚を研ぎ澄ましていくこと。静態⇒足を肩幅に開いて静止状態で、自身の状態~関節、心、呼吸を整えて松沈の感覚を求める。そして、身法の感覚も~立身中正となっているか⇒胸は含まれているか、背は抜となっているか、両腕はPENGのある円となっているか、膝は爪先を超えない~など、全身をチェック~松&八面支撑(中心からの力で、表面に張り出し=PENGが生じる)を求める。練習を続けるに従い脚力がつき~下盘穏固(下半身が安定)、上盘軽霊(上半身が自在)となる。放松となると、精神が研ぎ澄まされて~動作を充実させる⇒生命力のある自然な力&呼吸⇒深沈(気沈丹田)⇒内外相合。
(武式)時間を費やした練功がないと、功夫は得られない。大竿練習は内劲と腕の力を増強させます。発力の為には欠かせない基本⇒内劲を強くして、整体混元~功力を高めるのに適した練習~杆は自身の能力に合わせて、大中小から選ぶ。私が使っているのは、4m70cmの白蝋杆⇒主な基本動作⇒磞、挑、合、按。
(和式)百日功⇒同じ時間に同じ動作を百回以上~を百日積み重ねる短期練習⇒型、攻防を一定に~内外相合を求めるのだが~絶対に欠かせないものが⇒良い老師、体力、時間。
(楊式)初心者は、まず、套路を覚える。
(陳式)動作をきちんと把握する。要求(身型など)を理解する。目的(用法)を知る。
(武式)王宗岳、武禹襄、郝為真などが著しているように、拳理に照らし合わせた練習⇒守規範。
(呉式)注意深く、真面目に苦練を積む⇒規範に照らし合わせながら。
(楊式)意識(神)が下意識(意)となった動作(気)に変化する⇒太極拳学習の第二段階は内功修練⇒内外相合。動作一つ一つの意味を考え、力点をどのように表していくか。
(武式)拳譜には、初めは大きな動きの大架、後に小さな動きと書かれている。レベルが上がるににつれて、中架、小架と小さな動きに。
(陳式)練習時は、有意無意(意識と無意識の間)な状態で。意識50:放松50。。。
(武式)急がない。功夫=時間。練習時間を積み重ねることによってレベルアップしていく。
(陳式)自分自身の感覚を大切に。決まりごとに束縛されていると、感覚が発達しない。
(武式)自然に。自分自身の状態を把握しながら、一つ一つ階段を登っていく。
(孫式)正確でない=動作が規範ではない、科学的でもない⇒体に悪い影響を及ぼす。
(和式)太極拳の理論と文化を学び、理論と技術を結合させる。
(武式)動作と攻撃を考える~短快(速)な方法。手を合わせた瞬間に腰を回して⇒より速く&より省力。
(楊式)套路練習を積み重ね、内容を掌握するにつれて、尽きることのない喜びが与えられる。精神の安定、教養⇒長い時間をかけ、理解が増すと文化教養も深まる。
【まとめ】太極拳の運動規律を守り理解していくようにするという練功を積み重ねていけば、功夫は自然に現れてくる。基本功は地味だが、重要(効果的)。練習の積み重ねに比例して、内側から、次から次へと新しい感覚が生まれてくる⇒太極拳は一生楽しめる運動。