渋滞にまきこまれた午後1時過ぎ。
バスの車窓の向こうにオリンピックまで243日6時間51分5秒の表示。
工事を急ぐ地下鉄4号線の標語にもオリンピックマーク。
あと一動作を残すのみとなった規定推手。
毎日練習出来るという環境のお陰で、規定太極拳套路への理解も深まっています。
北京に来てから三週間近く、幸いな事に数多くの老師に会い教えを乞う機会も多かった今回。
例えば、24式で搂膝拗步の定式から経過動作に移る時の下の手。
重心を後ろに移動させながら、前の手で前方を牽制。決まりごとのように意識も無く下の手を内旋させていたら、いきなり手首をつかまれ、、、
「放松がないと、手首を掴んでいる相手の手を解けないでしょ。」と、、、
自分なりに放松してみても、老師の手を振りほどくことが出来ません。
試しに老師の手首をきつく握ってみると、化されて解きほぐされてしまいます。
楊式推手を練習した時には、「中指へ意識を通さねばならない。」と、、、
補習の老師には、手をいきなり下方向に押さえつけられ、
「接点に集中して相手の力の方向を聴き、それに従い、回転を利用して化していく。」と、、、
方程式を提示されたものの、押さえ込まれたまま動けずにいました。
留学生班では、「協調一致すると“舒展=気持ちよく伸びやか”になる。」と、、、
毎日の推手練習。
動作が単純な単手平円で力を加えながら相手の胸を推し、回転していく相手の力を感じながら力を先行させるように中指へ意識を通しながら接点を回転させると、、、関節が伸び心地良い。
“あら?!これが、舒展!!!”
そして、この力を利用すると、手首を押さえていた老師の手もラクにほどけるのです。
「リラックス=力を抜く」と直訳されていた「放松」の中には“舒展”が内在しなければならないと思い始めた今日この頃です。
あ、、、で、お暇でしたら、
誰かに手首を強めに掴んでもらってから、肩、肘、手首と関節を伸ばす意識で力を抜いて、そのまま人差し指方向に力が抜けるように意識を通しながら接点を回転させてみて下さい。
お手軽に、舒展が体感できます。v(^^)v