北京で太極拳

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2018年 05月 28日 ( 1 )

練習不変。。。北京で太極拳開始当時

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北京体育大学武術班に入ったのは2006年4月。
当時の学校周辺は、郊外感満載でした。

それ以前には、
北京語言大学で正味一年間の中国語学習しています。


★次からは北京体育大学武術班で太極拳学習しようと決めて、取りあえず条件確認に学校まで。
 
当時の留学班の受入れ体制。
「太極拳で3ヶ月の留学をしたい」⇒「いつからでもどうぞ!来たその日からok」
「寮は?」⇒「即日ok!一人部屋でUS$7.00-」
「ビザは?」⇒「最長の観光ビザで来て、その後手続きを」
「授業は?」⇒「午前8時から11時15分まで」
と、大らかだったのですが、現在は、どんな感じなのでしょうか~で、三カ月後から学習開始。


★大学到着三日後、ウォルマートへ生活用品の買い物に。
渋滞に巻き込まれて戻りが遅くなってしまい~老師の都合で午後7時からになった太極拳班練習前に軽食を摂っておかねばと校内をアセアセ歩いていたら、何度もクラクションを鳴らす車があって、皆が振り返っています。つられて振り返ると、運転者の視線は私に~自分で自分を指さしたら、頷いている。近付いてみたら、何と、宗維潔老師。以前から「北京に来たら電話してね」と言って頂いていたので、1~2週間経って一段落してから連絡をしようと思っていたのですが。。。


★太極拳班を担当していたのは黄康輝老師。語言大学当時に参加していた構内の太極拳グループの中国人オバさんたちと一緒に、海淀区の太極拳学習会で既に指導を受けていたこともあり、顔馴染み。

総合42式剣学習~“跳歩平刺”を何回か繰り返している時、黄老師が「wushi、お前の虚歩はこんな風になっている~」と真似をして見せてくれました。ゲっ!そんなに歪んでいたなんて!と、思った瞬間に口から出た言葉は「很漂亮!=キレイ!」~その言葉を聞いた老師は、その場で崩れてしまい、他の生徒に向かって、「お~い、皆んな~、wushiが、こんな虚歩をキレイだと言っている!」と訴えていました。「老師対不起!我錯了!=先生ゴメンナサイ!私が間違っていました!」と叫んでも、時、既に遅し~な、楽しい時間を過ごすことはできたのですが、私以外の生徒たちは、此処で規定套路を一から学ぶという感じ。既に日本で、殆どの規定套路を覚えていた私に必要だったのは、日本の生徒たちのレベルアップにも繋がる規律(身法)の取得。

この時に、思い浮かんだのが宗維潔老師。電話をして、太極拳班から個人指導へ切替えたいのだけど、事務所に老師の名前を伝えたとしたら引き受けてくれるかどうかを確認。


★で、始まった宗維潔老師からの個人指導初日。
まさしく、修行でございます。基本功(前歩練習)⇒尾てい骨は絶えず、尾閭中正を維持。全ての動作は必ず“松=緩み”から始まる。腰、背中のpeng形が崩れないようにetc~そのどれ一つとして、老師の満足を得られません。

套路練習⇒起勢で、腰、背中を使っていないから相手の手を持ち上げられない。首も一緒に沈んでしまうから相手の手を押し下げられない⇒先ず松沈(座)して~それから転身しなければいけないのに、半端な座りになっている為、お尻が出っ張り、peng形も潰れてしまう⇒相手を押して行く時、力点(接点)が見えないetc~1時間40分の授業なのに、套路は2動作しか進まなかった~本当に、妥協の無いイイ練習!


★二日目。。。
“虚霊頂頸”と“立身中正”に重きを置いた練習を繰り返しています。何度も、何度も、諦めることなく、同じ注意を与えてくれる老師。自分の意思とは拘わり無く、勝手に歪んでしまう肩や腰。それを、完全な姿勢に少しでも近づくように補正して下さる誠実な教えに感謝しています。

老師曰く、「太極拳を習い始めた頃、王宗岳の太極拳論も習いました。初めは、モチロン理解出来ませんでした。練習を重ね続けたある日、突然、身体が納得したのです。王宗岳自身、鍛錬に鍛錬を重ねた武術家。その人が到達した真理を書いている訳ですから、書面に書かれている字を読んだだけでは、本当の意味での理解は出来ません。習得者たちが真理を伝えていくのは重要なことです」

果てなく遠い体得の向こうから、声援を送ってくれる~本当に、良い老師デス!


★間違いなく30度は超えているだろうという気温の中、屋外で練習開始。
風の強い日陰で、壁に向かいタントウ功。老師の手によって理想の形に仕立てられていたのに、時間の経過と共に徐々に肩に力が入る。すかさず修理に来る老師。太腿が燃えて、身体が前傾する。又、修理に来る老師。太腿が震え出し、上半身が硬直。又、又、修理に来る。頭が壁と合体⇒もう~ダメ~来ないで!

老師が子供の頃、師匠の李秉慈老師からの要求は15分~30分だったとか。そして、生徒の太腿がプルプルしているのを見ながら「感電している~♪」と言っていたそうです。

その後、大風に向かいながらドン脚練習。脚を上げてから「1、2、3~10」まで数えて換腿を繰り返す~ドッシリとしているはずの身体が風に翻弄される。それから、いつも通りの“進歩”練習をこなして、午後4時に練習終了⇒套路練習、練習1時間半の後半15分程度でした。


★今週の気温は35度~37度。でも、来週に入ると、40度になるそう ( ゜0゜)~~
そんな暑い中での太極拳。少し動くと、顔が火照って真っ赤! 上半身への要求が、たま~に、完成する時があるような。でも、そうなると体重の全てが下半身に落ちて行く訳で、固まってしまう。

優しい老師は、一緒に鏡に向かって並び、進歩練習をしてくれます。
「私と同じに。虚歩ね~右肩が上がってるでしょ~右股関節を緩めて~お尻をしまって~前足の股関節も緩めて~はい、先ず緩めて、意識を下に落としてから45度に転身~後ろの足を緩めてから寄せる~高さ同じ~前傾しない~背中のpeng~」
毎回、同じことの繰り返し。でも、自分の中では確実に変化が感じられる~☆


★ほぼ一カ月経過。。。
かなりな時間を費やしたというのに、相も変わらず、同じことを繰り返し注意されています。
そんな中、明らかに変化してきているのは、間違った動作を指摘する時に老師が使用する言葉。以前は、「頸」「背中」「座って」だったのが、「今のあなたの動きは、“節節貫通”とは言えないでしょう~“相連不断”では無くなってしまう~“松腰円襠”が出来ていないのに~」等の太極拳用語に。。。

身体(アライメント=規律)がある程度のレベルまで整った後でなければ、難解な太極拳用語を使った要求を、生徒は理解(体現)することが出来ない。指導者としての姿勢にも気付かされました。


※十年以上経った今でも基本練習の内容は同じですが、自身の内側の景色は刻々変化しています。
by takeichi-3 | 2018-05-28 23:56 | 太極拳 | Comments(0)