北京で太極拳

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2018年 06月 10日 ( 1 )

中医の始祖。。。神医≪扁鵲≫

中国中央テレビでシリーズ放映されていた≪国宝档案≫。興味深い話題が多い番組でした。

★中医の始祖と呼ばれている≪扁鵲≫の生涯。。。




四川博物館に展示されている、漢代に作られた最早最完整な中医針灸人体模型。
その表面には、経絡線とツボが明確に描かれています。

針灸、中国人にとっては、一種の起死回生的な神奇な医術。この由来は中医の始祖と呼ばれている扁鵲に由来しています。

扁鵲は、中国春秋戦国時期の医家。
中国西漢期の史書≪史記≫によると、扁鵲は渤海郡鄭人(現在の河北省滄州)出身。
青年時、管理していた貴族の宿泊施設で名医長桑君と出会い医術を学び、後に、各地を巡り治病救人。

弟子と共に虢国に至った時、人々が祈祷を行っていた。一体全体?尋ねてみると~太子が病に侵されて昏睡状態に~太子が死んだと思った国王が、太子の為に祈祷を命じたから。

医者の直感で、一人の侍に太子の様子を尋ねたところ~「太子の病は、血気不順内邪不能外泄、正気圧不住邪気により突然亡くなった」~それを聞いた扁鵲は、「私が太子を直します」~これといった、特別な風采をしているわけでもない扁鵲を軽んじた侍は~「おまえの医術は死人を蘇させることができるのか?」~「私を信じられないというのなら、太子の様子を見てきてください。その太腿をさすって体温が感じられたら、鼻息を確かめて~毛髪を使って微弱な呼吸を認められたら、蘇生は可能です」

結果は扁鵲の言った通り、即座に宮中に呼び入れられ~太子の身体を仔細に検査した後、針を用いて治療。弟子たちには按摩を命じ~暫くすると、太子は目覚めた。

是を目の当たりにした人々は驚き~扁鵲が太子を蘇らせたという噂は、瞬く間に広まっていった⇒「扁鵲神針」

早期の針は石製。竹製もあった。時代の変遷とともに~春秋戦国時代になると金属製(初期は銅)も出現。石や竹よりも効果のある金属針。針治療は飛躍的に行われるようになっていった。針灸を利用していた扁鵲の治療法は、以降の人たちに大きな影響を与えた。

多くの人が扁鵲を捜して治療を乞うようになったが、彼には拘りがあった⇒巫術治療を信じている人には治療しない⇒衛国を訪れた時、当地に重病人がいると聞いて治療を施してあげようと自ら尋ねたが、その父親は軽蔑的な面持ちで「あなたには直せない。既に人を呼んでいる」~父親が呼んでいたのは巫術師。扁鵲の前で呪文を唱えたり~治療を開始したが、結局病人は死んでしまった。助けられる命が奪われるのを目にして虚しくなってしまった。

当時は巫術による治療を信じている人が多く~扁鵲が行った太子への治療も巫術によるものだと思い込んでいる人もいた。

「私は、死人を蘇らせたのではない。太子は、まだ死んでいなかった。回復させただけ」
このようなことから、巫術を信じている人には治療しなかった。

多くの国を渡り歩き。。。
当時の医者には、専門の科などは無く、全ての病を治療しなければならなかった。
邯鄲では婦人病を、洛陽では眼病・耳病等五官を、咸陽では子供の病気を~というように多くの臨床経験を重ね、針灸、按摩、服薬等の医療手段を構築していった。

診断に際しては、中医の四診法を利用。
①望診:目で見て患者の様子を観察。
②聞診:臭いを嗅ぐ、耳で聞く。
③問診:病人や家族に質問。
④切診:脈を聴く、胸腹を押す。

普国では、家臣より呼ばれて趙簡子の治療を。
数日前から昏睡が続いていて、薬も施せない為、他の医師たちも治療する術がなかったという。先ずは脈を~様子、呼吸を調べて、周囲の人に質問。職務が忙しくて疲労が蓄積しているのが原因だと診断し~「心配には及ばない。彼の病は疲労によるものだから~秦国の穆公も同じような症状だったが、七日間安静にしていたら回復した。それと同じ病だから、やたらに薬を与えたり巫術を施したりせずに~二日半後に意識が戻った。

太子と趙簡子の二人を治療したことで、扁鵲の医術は認められるように。。。

泰国の武王を治療しようとした時、大臣は扁鵲の医術を信用せず武王に治療を受けないように進言。これに腹を立てた扁鵲は武王と直接治療について話し合わなければ~医術を理解していない人を交えて討論するのは治療の妨げになるからと告げ、王宮を去る。

宮中には、李醯という太医令がいて(彼が治療に当たったが効果は得られず、結局は、扁鵲により武王は回復)、扁鵲の医術が高度であることを知り、自身の地位が脅かされるのを怖れて刺客を放った。。。

扁鵲は亡くなったとはいえ、その医術は弟子たちに引き継がれて中華文明の瑰宝となった。

※李醯~扁鵲刺殺の首謀者だと知った民衆に襲われ、悲惨な最後を遂げたそうです。
by takeichi-3 | 2018-06-10 23:58 | 偉人たち | Comments(0)